我々の惑星に共に暮らしている様々な生物に興味を持ってもらおうと、米アリゾナ州立大学の生物調査国際機関(IISE)は、毎年、前年度に発見された面白い新種生物をランキングし、世界トップ10を発表している。今年はその6回目だそうで、2012年から2013年5月23日までに発見されたもののなかから選ばれた。カラパイアでも紹介した、あの愛すべき生物たちがランクインしているよ。
毎年平均で1万8千種の新種生物が発見されるという。そう聞くと多そうに感じるが実はそうでもない。この惑星には1200万種の生物が存在していると見積もられているが、実際に発見されているのはそのうちの200万種に過ぎないという。今年のトップ10リストは、140以上の候補から絞り込まれたものだ。
10.リリパットバイオレット(Lilliputian Violet)
世界一小さなスミレであるだけでなく、最小の双子葉植物。ペルーアンデスの高地、乾燥したプーナ(荒原)にだけ生息している。1960年代に初めて発見されたが、2012年まで新種だと発表されなかった。わずか1センチもなく、ジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』に出てくるリリパット国の小さな人たちにちなんで名づけられた。
9.ハープのような海綿生物 コンドロクラディア・リラ(Chondrocladia lyra)
カリフォルニア沖、水深3399メートルの海底で、新種の肉食性海綿生物が発見された。コンドロクラディア・リラと名づけられた竪琴のような形をしたこの生物は、2枚から6枚の放射状の羽根を持ち、それぞれに、ハープの弦のような枝が20本以上下から垂直に生えている。その先端は風船のように膨らんでいて、この海綿の表面積を広げてプランクトンなどのエサを捕らえる。
水深3300メートルの海底からとんでもない形をした新種の肉食生物が発見される(米カリフォルニア)
8.レスラモンキー(Lesula Monkey)
コンゴ共和国のロマミ盆地で発見された。地元ではよく知られていたが、科学界に知られるようになったのは最近のこと。この28年間でアフリカで見つかった2番目の新種で、2007年、科学者が初めてこのサルを見たのは、飼われていた子ザルだった。人間のような目をしたおとなしい性格で、目より耳がよく、夜明けに一斉に雄たけびをあげる。オスは臀部が大きくむき出しになっていて、睾丸と会陰部は鮮やかなブルーをしている。生息地の森は未調査の地で、狩猟によってその数が脅かされている。
7.美しい模様の無毒ヘビ ノアラマイナ(No a la mina)
カタツムリを食用にするこの美しい新種は、西部パナマの高地熱帯雨林で発見された。夜行性で、カタツムリやナメクジだけでなくミミズや両生類のタマゴなども食べる。無害のこのヘビは、毒をもつ派手な縞模様のサンゴヘビに擬態することで身を守る。タバサラ山脈で見つかったが、ここの鉱山開発によって生息地が脅かされている。名前の由来はスペイン語のNo a la mina、鉱山反対という意味。
6.旧石器時代の壁画のしみとなって現れた黒カビ
2001年、フランスのラスコー洞窟の壁に黒いしみが現れ始め、上部旧石器時代にさかのぼる貴重な岩壁画の保存が危ぶまれた。白カビのフザリウム・ソラニの大発生はなんとかおさえられたが、今度は黒カビが現れた。このオクロコニスの仲間はもともと土の中で発生する菌で、植物の分解(腐敗)に関係している。ラスコーから取られたこのふたつの新種はこれまでのところ無害だが、オクロコニス・ガロパヴァのグループは、人間の免疫システムに障害を引き起こすことがある。
5.世界最小の脊椎動物
背骨をもつ動物は、この約7ミリの新種のカエルから、25.8メートルのシロナガスクジラまでその大きさはさまざまだ。このカエルはパプアニューギニアのアマウ村近くで発見された。2006年に最小動物として登録された東南アジアのコイ科の魚よりも小さい。大人のオスメスともに7.7ミリしかない。この種もそうだが、ほかの極小カエルも熱帯雨林の湿った落ち葉が好きで、乾燥した環境では生きられない独特な生態学的ギルドをつくっていることを示している。
4.絶滅の危機にある森に潜むユーゲニア・ペトリケンシス(E. petrikensis)
ユーゲニアは、世界中にあるフトモモ科の常緑樹で、南米、ニューカレドニアやマダガスカルに特にさまざまな種類がある。新種のユーゲニア・ペトリケンシスは2メートルほどの木に成長し、光沢のあるエメラルドグリーンの葉が美しい。小さな赤紫色の花が房状に密集してつく。これは、東マダガスカル沿岸の森で見られる7つの新種のうちのひとつで、絶滅の危険があると考えられている。海岸から数キロ以内の砂を基盤にしたこの特殊な湿気の多い森で、独特な種が多数見つかっているが、人間の人口が増えるのにおされて、沿岸の森が孤立して現象傾向にある。
3.光るゴキブリ ルキホルメティカ・ルケ(Lucihormetica luckae)
発光する生き物は珍しいが、甲虫の中にはホタルやコメツキムシ、洞窟などに生息するキノコバエなどがいる。この光るゴキブリ、ルキホルメティカ・ルケが南米で発見されたのは1999年。70年前にトゥングラワ火山の噴火によって大きな被害を受けた場所で見つかった一匹の標本があるのは知られていた。その発光体の位置と大きさから、毒のある光るコメツキムシを擬態して発光していることがわかり、興味深い。
なんと!体がキラっと怪しく光る、「発光ゴキブリ」が発見される(南アメリカ)
2.クサカゲロウの新種(Semachrysa Jade)
透けた羽の根元に黒いマークのある美しいグリーンのクサカゲロウが、クアラルンプールで写真におさめられ、撮影者が写真を画像投稿サイトFlickr(フリッカー)に投稿したことから、まわり巡って、ロンドン自然史博物館の専門家によって新種だと確認されるに至った。一般市民と世界の専門家がネットを使って協力し、この発見に日の目を当てた例だ。
1.ジュラ紀に生存していたガガンボ
ガガンボモドキは、名前のとおり獲物を探して葉の下にぶらさがっているところを簡単に見つけることができる。彼らはシリアゲムシの系列で、細い体、二枚の細い羽、長く糸のような足をもっている。モンゴルでジュラ紀中期のイチョウ科の葉Yimaia capituliformisと共に、この葉とよく似たガガンボ系の昆虫Juracimbrophlebia ginkgofoliaの化石が発見されている。この度、これとよく似た新種のガガンボが発見された。被子植物が爆発的に発生する以前の1億6500万年前の裸子植物によく似た昆虫の珍しい例である。
via:asunews 原文翻訳:konohazuku
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コメント
1. た
…光るG…銀河鉄道39の駅長みたい…
2. 匿名処理班
カゲロウ綺麗だなー
3. 匿名処理班
レスラモンキーの顔つきはストア派的だな
4. カラパイアン壱号【AB型】
新種って毎年そんなに発見されてるのか…
もう深海以外は全部見つけたもんだと…
無知だったな。地球ってやっぱすごいわ。
こりゃ雪男もイエティもビッグフットもいるわ。
シーサーペントだってモーケレムベンベだってジャノだっているね。
チュパカブラだってクラーケンだって恐竜だっているわ。
いるったらいるわ。
5. 匿名処理班
カエル小せぇ!よく見つけたよね。
6. 匿名処理班
光るゴキブリは、昔よく紹介されてた宇宙人に似てるね(3mで足が無く宙に浮いてて、おまけに臭いというやつ)
7. 空缶
>ハープのような海綿生物 コンドロクラディア・リラ
やっぱこれが一番インパクトがあった。
こちらさんで知ったですが。
カイメン故、枝分かれの機序を、それ以上の高等動物になぞらえてはいけないのだが
それにしても個体により本数不定というのが怪し過ぎる。
8. 匿名処理班
ああ。なんて豊かな星だろう。
9. 匿名処理班
光るゴキブリはさすがにゾッとした
10. 匿名処理班
見れば見るほど所ジョージの声で喋りそうなサルだ
11. 匿名処理班
米6
それだ。フラットウッズの怪物に見えるね。
12. 匿名処理班
光るゴキブリが、映画「ウォーリー」に出てくるヒロインのロボットに似ている
13. 匿名処理班
世界最小の脊椎動物って
ポトコリヌス・スピニケプスのオスが6.2mmとかだから
まぁ間違いっていうか「陸上」ってのが抜けてるのかな?
14. 匿名処理班
レスラモンキーのこの悟りきった顔はどうだ
15. 匿名処理班
光るゴキブリこの写真だと普通にかっこいいわ
でもやっぱあの動きなのかな
16. あ
光るゴキブリが、完璧にandroidや(*_*)
17. 匿名処理班
光るGの模様がどっかで見たことあるなと思ってたらあれだ
スプーじゃん
18. 匿名処理班
このゴキなら平気かな
カサカサ動き出したらキツイけど
19. 匿名処理班
レスラモンキーで画像検索すると、この記事とまるまる同じ内容を載せたブログが出てくるんだが…どっちが先なの?カラパイアだよね?
20. 匿名処理班
見つけられてアンニュイなサル。
21. 匿名処理班
※20 特定した。「権座礼須 肌男 の 玉手箱」ってブログだな。過去記事みたらほとんどがカラパイアの記事。しかも文章まるごとカラパイアからのパクり。パルモ語もそのまんま載せてるね。
22. 匿名処理班
クサカゲロウは羽が蜘蛛の巣、模様が蜘蛛に見えるな。
23. 匿名処理班
ゴキブリという名前を伏せて表示したらカナブンの仲間かな?と思うだけで済んだけど
名前を知ったあとに見ると嫌悪感しかわかない
24. 匿名処理班
1位のガガンボはどこ?
白神山地のやつ?
25. 匿名処理班
モスマンじゃねこのゴキブリ
26. 匿名処理班
ガガンボってほんとにいる種なんだ。田舎に嫁いだ姉貴が「ガガンボが出る」とか言ってたから方言かと思ってバカにしてたんだけどw
27. 匿名処理班
光るゴキブリのせいで、
蛍見て鳥肌たちそうなんですが…
28. うわぁ…
ふくろうと思って見に来たら光る将軍さまやった…( ̄▽ ̄;)
29. 匿名処理班
X「沿岸の森が孤立して現象傾向にある。」
O「沿岸の森が孤立して減少傾向にある。」
30. あ
猿かわいい!頭よさそうw
31. 匿名処理班
レスラモンキーの溢れ出るCGアニメ感は異常
32. 匿名処理班
>>1
駅長じゃなくて車掌だろw
33. 匿名処理班
カゲロウに変体してから死ぬまで食べないと教わって来たがウソである
洗面所でホコリ食べてた。
34. 匿名処理班
カゲロウとクサカゲは大分違う仲間だからね
クサカゲのほうは成虫でも花粉やらアブラムシやら色々食べるんよ
日本にも黄色やピンクの種類がいて綺麗なもんですよ
35. 匿名処理班
「権座礼須 肌男 の 玉手箱」この人、他の記事もパクってる・・・。
引用元も出さずによくもまぁ・・・。
36. 匿名処理班
レスラモンキー狩猟って、食うのか?美味いのか?
37. 匿名処理班
フトモモwwww
どんな桃だ・・・
38. 匿名処理班
新種らしき昆虫見つけた。触角に毛が生えていて上半身の周りがとげとげのヤツ
39. 匿名処理班
最後化石かよ。
40. 匿名処理班
こんなゴキブリなら家ン中ウロつかれても構わんな
41. 匿名処理班
レスラモンキーがなんとなく宣教師やってる風の外人のおっさんに見える
42. 匿名処理班
なんでこの記事No.10から1に向かって記載されてるんだ?