死神「お前の命を頂く」少女「どうぞどうぞ」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:30:41.41 ID:uuW9fWR70

病院

死神「いいの?」

少女「はい」

死神「いや、死ぬんだよ?」

少女「いいですよ?」

死神「えーあー?」

少女「……私、近いうちに死ぬんで」

死神(……嘘!?寿命メモではこの子、あと60年は生きるんだけど)

少女「もう早く死なせて欲しいです」

死神「なんかあったの?」

少女「……入院している間に夏休みになって……」

死神「うんうん」

少女「……好きな人に彼女ができちゃったんですぅ!!!しかも、その彼女は私の親友で……うえーーーん!!!!」

死神「oh……」


死神と少女



2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:34:17.06 ID:uuW9fWR70

少女「ですから、もう命をどうぞ」

死神「う、ん……」

少女「つまらない人生だったなぁ……ぐす」

死神「じゃあ……いくよ?」

少女「一思いにやってください」

死神「……」

少女「……」

死神(こんな新鮮な魂を持って帰れば、きっと大躍進できる)

死神(でも……)

少女「……どうかしました?」

死神「……なんか気が引けるから、君の願いを叶えてからにしたい」

少女「え?」

死神「いやー、このまま命だけを貰うのはちょっとねえ」

少女「はあ?」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:37:33.09 ID:uuW9fWR70

少女「遠慮することはないですよ?」

死神「いや、でもさ」

少女「ほら、はやく」

死神「未練とか残されたらこちらとしても厄介だから」

少女「未練なんて……」

死神「あるでしょ?こんな若いのにさ」

少女「……」

死神「ほらほら」

少女「じゃあ、あの……」

死神「ん?」

少女「山に行きたいです」

死神「山?」

少女「退院したら好きな人と山に行こうと思ってたんで」

死神「なるほど」

少女「もうダメになりましたけど……うぅぅ……うえーーん!!!!」



12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:42:27.93 ID:uuW9fWR70

死神「泣かないでよぉ」

少女「すびばぜん……ずずー」

死神「おわ!!ちょっと、服で拭かないで」

少女「あ、はい」

死神「もう……とにかく山に行きたいわけだ」

少女「はい」

死神「分かった。んじゃ、山に行こう」

少女「でも、私……足を骨折してて」

死神「……もう治ってるはずだ」

少女「え……?」

死神「じゃあ、詳しい日程は追って報告するから」

少女「ええ?死神さんも行くんですか?」

死神「勿論。今、君の運命は変わったんだ。もう何が起こるかわからない。不慮の事故で死んでしまうかもしれない」

少女「はぁ」

死神「君を死なせるわけにはいかないからね。全力で守らせていただきます」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:46:07.07 ID:uuW9fWR70

少女「死神なのに、死なせるわけにはいかないって……」

死神「この鎌で魂を刈り取らないといけないから。溺死されたり転落死されたら困るんだよ」

少女「なるほど」

死神「まあ、一週間後ぐらいを考えてるから、準備だけはしておいてね」

少女「わかりました」

死神「んじゃ、一度戻るよ」

少女「どこへ?」

死神「死神界に決まってるじゃないか」

少女「いや、知らないし」

死神「じゃーねー」

少女「……いっちゃった」

少女「……足、動くのかな?」

少女「あ……痛くない……」



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:49:31.31 ID:uuW9fWR70

死神界

死神「ただいまー」

上位死神「おつかれん」

死神「あ、どうも」

上位死神「で、どうだった?」

死神「あーえーと、はい」

上位死神「お前、また悪い癖が出たな?」

死神「なーんのことですかねー?」

上位死神「嘘へたー!!!」

死神「ま、まあ、いいじゃないですかぁ。魂をくれるっていってますし」

上位死神「お前はどうしてそう同情的になるんだ?」

死神「さぁ?」

上位死神「ったく。そんなことだから1000年も下級死神のままなんだ」

死神「はい、すいません」



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:54:33.88 ID:uuW9fWR70

―――三日後 少女の自宅

母「じゃあ、買い物に行ってくるから」

少女「はーい」

少女(さてと……)

少女「宿題したいけど、どうせ死ぬしやらなくていいか」

少女「あー、死ぬって分かってるとなんかこうやる気が起こらないなー」

少女「……(ぐでー」

死神「ちょっとちょっと、Tシャツ一枚っていう恰好で床に寝るもんじゃないと思うけど?」

少女「うわ!?死神さん!!」

死神「家の中だからと安心してると外に出たときボロが―――」

少女「痴漢!変態!!勝手に入ってこないでよ!!!」

死神「だから、いつでも来客に対応できる恰好でいるべきだと……」

少女「死ね!!」

死神「死神に死ねって……」



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 18:58:06.28 ID:uuW9fWR70

少女「……はい。スカート穿きました」

死神「よろしい」

少女「で、なんですか?」

死神「山に行くんですよね?」

少女「はい」

死神「まあ、どこの山がいいかなーと思いまして」

少女「近場でいいんじゃないですか?」

死神「関西に六甲山ってあるんですけど、そこに行きません?」

少女「なんで!?」

死神「そこの水が美味しいって聞いたので」

少女「遠いよ!!水ならそこらへんの山でも美味しいよ!!」

死神「えー、そうなんですか?」

少女「うん」

死神「分かりました」

少女「すごく不服そうな顔をしますね……」



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:02:11.58 ID:uuW9fWR70

死神「六甲……おろし」

少女「あーもう!!分かりました!!六甲に行きましょう!!」

死神「―――ほんと?」

少女「怪我を治してくれましたし……構いません」

死神「やっほー♪」

少女「死神、なんですよね?」

死神「そうですけど?」

少女「まあ、いいです」

死神「山登りをメインで考えてるんですけど、他にやりたいことってあります?」

少女「んー、釣りとかバーベキューとか……キャンプも」

死神「なるほど……釣りにバーベキュー……キャンプ……」

少女「メモしてどうするんですか?」

死神「旅のしおりって大事だと思うんですよ」

少女「しおり?」

死神「はい」



27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:05:35.35 ID:uuW9fWR70

死神「遠足とかでもしおりってあったじゃないですか?」

少女「ええ、まあ」

死神「行動の指標になるので」

少女「わかりました」

死神「よーし」

少女「帰るんですか?」

死神「いえ、少しだけここでしおり作成していきます」

少女「ええ!?」

死神「紙とペンを貸してもらえますか?」

少女「マジックペンとルーズリーフでいいですか?」

死神「はい、十分です」

少女「……はい、どうぞ」

死神「助かります♪」

少女「……」

死神「ふんふんふーん……(カキカキ」



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:09:08.28 ID:uuW9fWR70

少女「ふぁぁ~」

死神「あれ?宿題しないの?」

少女「いや、死ぬからいいかなって」

死神「あーそれもそうかぁ」

少女「……」

死神「ふんふーん♪」

少女「何か飲みます?」

死神「ぶどうジュース!」

少女「はいはい……あったかなぁ」

死神「ここは黄色を使って……うんうん♪」

少女「本当に死神?」

死神「太陽の完成ー♪わー、パチパチ」

少女「……信じられない」



29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:13:11.07 ID:uuW9fWR70

少女「はい」

死神「どうもー」

少女「……」

死神「ふんふん」

少女「あの」

死神「はい?」

少女「イラスト、大き過ぎません?」

死神「えー?」

少女「ほら、文字が見辛いですよ?」

死神「これくらいのほうが可愛いと思うけど?」

少女「文字が小さくなったら困ると思いますよ?」

死神「うーん」

少女「ほらほら、ここはこうして……」

死神「だったら、ここはこうでも……」

少女「あー!!だから、そうしたら文字が隠れちゃうっていってるんです!!!」



30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:17:05.41 ID:uuW9fWR70

―――二時間後

死神「でけたー!!」

少女「疲れた……」

死神「コピー機はあります?」

少女「生憎とないです」

死神「うぇ」

少女「その貧乏人を見るような目は何ですか?」

死神「じゃあ、コンビニに行ってコピーしてこよー」

少女「はいはい」

死神「じゃあ……」

少女「んな!?ちょっと、私の財布をどうする気ですか!!!」

死神「知らないんですかー?コピー代っているんですけどー?」

少女「そんなの自分のお金で……!!」

死神「いいじゃないのーちょっとぐらいー!どうせ死ぬんですし」

少女「―――あ、そっか……うん、そうですね。はい、いいですよ」



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:20:58.56 ID:uuW9fWR70

―――数十分後

死神「ただいまー」

少女「出来ました?」

死神「バッチリ。これでいつでも行ける感じ」

少女「そっか」

死神「さてと。じゃあ、第二ステップ」

少女「は?」

死神「ほらほら、しおりの4ページを見て」

少女「4ページ……必要なもの……」

死神「買い出しにいかないと」

少女「ああ。なるほど」

死神「しゅぱーつ!!」

少女「ちょっと、窓からは無理ですからー!!ここ二階!!!二階!!!」

死神「大丈夫。受け止めてあげますって―――そぉれ!」

少女「うにゃぁあぁぁぁああぁぁぁぁああ!!!!!???!!?!」



32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:23:32.55 ID:uuW9fWR70

―――街

少女「死んだと思った」

死神「だから、死なせないって言ったでしょ?」

少女「うぅ……」

死神「ここだ」

少女「loft……」

死神「ささ、いきましょう」

少女「はいはい」

ウィーン

死神「エレベーターで行こうかなぁ……エスカレーターで行こうかなぁ」

少女「飛んでいけばいいんじゃないですか?」

死神「そういうのを無粋っていうんだけど」

少女「そうなんですか……」



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:27:29.73 ID:uuW9fWR70

死神「おー、ここならキャンプに必要なもの全てが揃う!!」

少女「買う物はお任せします」

死神「りょーかい」

少女「ふう……」

少女「少し休もう」

友「あ……少女?」

少女「あ……友……」

友「ごめんね、退院したのは聞いてたけど、中々行けなくて」

少女「ううん……」

友「もう足は大丈夫なの?」

少女「う、うん。もう平気」

友「どうしたの?買い物?」

少女「うん……こんど山に行こうと思って」

友「へえ。奇遇だね。私も山に行こうと思ってさ」

少女「そうなんだ」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:32:17.40 ID:uuW9fWR70

彼「おーい、友ー」

少女「……!?!?」

友「あ、こっちこっち」

彼「あ、なんだ少女じゃん。悪いな退院したって聞いてから会いにいけなくて」

少女「う、うん……気にしないで」

友「こんど、私と彼で山に行くんだー♪」

少女「え……」

彼「いやー、どうしても二人きりがいいっていうから。もっと大人数のほうがいいって言ったんだけど」

友「だって……二人で遠出なんて初めてじゃない?今まで結構デートしてきたけど」

彼「まあ、そうだな」

少女「そ、そう……」

友「あ、一緒に買い物しよーよ。山に行くなら買うものも一緒でしょ?」

彼「あーいいな。一緒に行こうぜ?」

少女「あ、いや……私は……」

死神「少女さーーん!!見てみてー!!このリュックサック、すごく軽いよー!!!」



37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:36:10.66 ID:uuW9fWR70

彼「ん?誰かと一緒なのか?」

少女「う、うん。友達と……」

友「誰誰?」

少女「あ、えと」

死神「もう、少女さんってば呼んでるのに……あ……」

友「誰?その子?」

少女「病院で知り合った友達……」

彼「へえ。かわいいじゃん」

死神「そんな煽てに乗るほど安くないから」

少女「ちょっと、死神さん!!」

友「なに、感じ悪。ほら、もういこ」

彼「あ、ああ。じゃあ、またな」

少女「あ、うん……」

死神「―――もしかして、あの人が例の?」

少女「う、うん……私の好きな人」



41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:40:35.37 ID:uuW9fWR70

死神「あの人たちも山に行くと?」

少女「みたいですね」

死神「ふーん」

少女「ところで買うものは決まったんですか?」

死神「ええ、ばっちり」

少女「なんかカゴがいっぱいですね……」

死神「じゃあ、レジにいこー♪」

少女「足りるかなぁ……」

死神「これ、お願いします!!」

ドン

店員「ありがとうございますー」

ピ……ピ……

店員「お会計7万3280円になりまーす」

少女「ぶっ!?」

死神「このガムおいしそー♪」



42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:40:43.67 ID:BpBmHSVR0

女・・・だと・・・



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:44:32.20 ID:nmD71wcH0

死神が女!?



44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:44:41.49 ID:uuW9fWR70

―――少女の自宅

死神「おっしゃー!」

少女「貯金が……まあ、いいか」

死神「さてと、あとは当日を待つだけかぁ」

少女「そうですね」

死神「では、これで」

少女「はい」

死神「さよならー」

少女「さよなら……」

少女「さてと……荷物だけでも詰めとこうかなぁ」


―――街

死神「……えっと、確かぁ」

死神「あったあった」

死神「―――友さんの家」



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:49:22.57 ID:uuW9fWR70

―――友 自宅

友「うんうん……愛してるよ♪」

友「えへへ」

死神「失礼しまーす……」

友「うん……あ、うん」

死神「どこの山にいくのかなぁ……」

友「……うん、うん」

死神「うーん……しおりがないな」

死神「ちょっとー、どこにいくんだよぉ」

友「……おっけー。じゃあね」

ピ……

友「ふう」

死神「お前の命を頂く」

友「―――ぎゃぁあぁああああああああああああああ!!!!!ガイコツ!!?!?!?!」



49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:51:06.76 ID:CTfV/74D0

てっきり満月スレかと



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:55:14.73 ID:uuW9fWR70

死神「貴様、どこの山に行くんだ?」

友「は、はい………??」

死神「どこの山に行くか教えてくれたら命は取らない」

友「ああ、あの……えと」

死神「早く答えろ!!」

友「きゃぁああああああ!!!!!!!詩丹神山ですぅぅぅ!!!!」

死神「ああ、あの霊山か。いつにいくんだ?」

友「はいぃ……六日後で、す」

死神「わかった」

友「……消えた……なによぉ……」

友「あ……おしっこ……もれてる……さいあく……」


―――街

死神「よぉーし」

死神「六甲は今回諦めて……」

死神「しおりの行先、変更だ」



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 19:58:42.45 ID:uuW9fWR70

―――六日後 駅

少女「どこの山ですか?」

死神「霊山ですけど、知らないの?」

少女「ええ」

死神「じゃあ、とりあえず電車に乗ってから説明でも」

少女「は、はい」

死神「……(ニコニコ」

少女「あ、切符ですね、はいはい」

彼「あれー?この前の子じゃん」

死神「あ、どうも」

友「なに?二人も行先同じとか?」

死神「かもしれないですね」

彼「ふうん」

少女「はい、買って―――あ!?」

彼「よっ」



57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:02:52.74 ID:uuW9fWR70

少女「ど、どうかしたの?」

彼「俺たちもここから出発するんだ」

少女「そ、そうなんだ」

友「ねえ、どこに行くの?もしかして、霊山とか言わないよね?」

死神「あっれー、奇遇ですねー」

少女「ちょっと、死神さん!!!」

死神「はい?」

少女「どういうことですか!?」

死神「なにが?」

少女「何がっていきなり行先変更するから変だと思ったんですよ!!!」

死神「まあまあ、仲間は多い方がいいし」

少女「いやいや!!!貴女、私の気持ちを知ってるんですよね!?」

彼「どうかしたのか?」

友「ねえ、行くなら行こうよ」

少女「う、うん……」



58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:06:57.91 ID:uuW9fWR70

電車内

彼「で、君の名前は?」

死神「えっと、死神デス子」

彼「へえ、ですこ、ってどんな字を書くの?」

死神「照れて守る子で照守子です」

彼「変わった名前だね」

死神「まあ、ペンネームですし」


友「……ねえ」

少女「なに?」

友「……六日前に……」

少女「え?」

友「ううん。なんでもない」

少女「うん」

友「―――邪魔だけはしないでね?私、今回のキャンプで彼と結ばれるつもりで来てるから」

少女「あ……うん。分かった」



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:11:25.44 ID:uuW9fWR70

―――霊山

友「じゃあ、私たちはロープウェイで行くから」

彼「多分、キャンプ場で会うと思うけど、じゃあね」

死神「はーい。さっさといきやがれー」

少女「死神さん!!!」

友「感じ悪……行こう!」

彼「あ、ああ」

死神「じゃあ、行きますか」

少女「え?歩いて?」

死神「途中、綺麗な川があるんでー、そこで一泳ぎしてからキャンプ場へ」

少女「それ、疲れると思うんですけど」

死神「しおり通りに行動しないと」

少女「えぇ!?」

死神「ほらほら!キリキリ歩けー」

少女「はいはい……」



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:14:40.91 ID:uuW9fWR70

―――川

死神「はい、水着に着替えましょう」

少女「いやいや!!」

死神「向こうに岩場があるからヘーキ」

少女「いや、でも……」

死神「一緒に着替えてあげますって」

少女「そういう、問題でもないんですけど」

死神「魂ごとひんむくぞ、おらぁ」

少女「こわ!!!」

死神「つべこべいわなーい」

少女「あ、まってください……!!」

死神「ちゃんとスクール水着をブルセラショップで買ってきたから」

少女「なにしてんですか!?!!?」



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:16:51.85 ID:vrH7nRzJ0

この死神はできる・・・



66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:19:10.61 ID:uuW9fWR70

死神「どうです?死神の癖に純白のスクール水着を着るとか、すごいでしょー?」

少女「なんか透けそうな危うさがありますけど?」

死神「まあ、羞恥心とかもうないんで、別に裸で泳いでもいいんですが、通報されたら面倒なんで」

少女「はぁ……」

死神「じゃ、泳ぎましょう!!」

少女「あわ!?ちょっと腕をひっぱらないでください!!」


―――キャンプ場

彼「ふう、、着いた」

友「早くテント張っちゃおう」

彼「そうだな」

友「その後は川で泳がない?」

彼「お、いいねー」



68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:23:17.19 ID:uuW9fWR70

死神「ソウル・オブ・ジエンド!」

バシャ

少女「きゃ!?」

死神「ふふふ」

少女「やったなー!!」

バシャ

死神「甘い!」

モミモミ……!

少女「かうぁあああああ!!!!!!!」

死神「やはり、控えめの美乳……」

少女「放して!!!」

死神「油断するから乳を揉まれるんです。精進なさい」

少女「関係ないですよね!?―――もう……知らない!!」

死神「―――そっちは危ない!!!」

少女「え?―――ガボッ!?」



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:26:27.93 ID:uuW9fWR70

少女「………」

死神「はぁ……はぁ……」

少女「……」

死神「全く……私のドジ……まさか溺れさせちゃうなんて……」

少女「……」

死神「はぁ……よし……」

死神「……ん……」


友「あーここだ」

彼「あ、おい。ちょっと、あれ」

友「あ、少女とあの子だ……キスしてる!?!」

彼「もうちょっと向こうに行こう。邪魔しちゃ悪いし」

友「……面白そうだしみとこーよ」

彼「おい、やめろって」

友「いーからいーから」



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:30:35.65 ID:uuW9fWR70

少女「……あ……?」

死神「あ、気が付きました?」

少女「私は……?」

死神「溺れたんだけど……覚えてない?」

少女「うん……助けてくれたんですか?」

死神「まあ、ね」

少女「すいません……」

死神「ううん。貴女の命を貰うのはわた……し……」

ドサッ

少女「死神さん!?どうしたんですか!?!」

死神「はぁ……はぁ……ごめん……ちょっと疲れた……の」

少女「死神さん……」


友「攻守交替したみたい……」

彼「もう行こうぜ」

友「もうちょっとだけ」



73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:36:09.03 ID:uuW9fWR70

死神(さっきから……目障りな人がいる……)

少女「あの、本当に大丈夫ですか?」

死神「うん。死神のくせに人助けしちゃったからね」

少女「それって……」

死神「ま、天罰みたいなものかなぁ」

少女「そんな……すいません」

死神「謝らなくてもいいよ。あ、ちょっと手を貸してくれる?」

少女「はい……」

死神「よいしょっと……ふう……もう大丈夫」

少女「そうは見えないんですけど……」

死神「貴女の命を貰えばそれで元気になるし、オッケーオッケー」

少女「死神さん……」


友「ふふ……あの子、失恋したからって女の子と……ふふ」

彼「え?少女って失恋したんだ……知らなかった」

友「あなたは知らなくてもいーの。さてと、泳ごうよ。私の水着はすごいよー♪」



74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:41:24.43 ID:uuW9fWR70

―――キャンプ場

死神「ふいー。やっと着いた」

少女「あの……じゃあ、早速テントを」

死神「了解。私は死神BBQの準備でもしよっかなぁ」

少女「死神BBQ?!」

死神「そう。死神がお肉を焼くところから私が命名した、最凶のバーベキュー……」

少女「死神が焼けば死神BBQなんですか?」

死神「うん」

少女「テント設置しちゃいますねー」

死神「あー、なんか呆れてなーい?」


友「あ、あの子たちもいる」

彼「女の子だけで大変そうだし、ちょっと手伝ってくる」

友「あ、そんなことしなくてもいいじゃないの」

彼「まぁまぁ。キャンプでは助け合い精神が大事だから」

友「……もう」



78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:44:43.80 ID:uuW9fWR70

少女「んしょ……」

彼「俺がここに杭を打ち込むよ」

少女「え……」

彼「ほら。反対側をおねがい」

少女「は、はい……」

死神「あら……あの人が……急接近」

友「ちょっと」

死神「はい?」

友「いいの?」

死神「なにが?」

友「少女のこと好きなんでしょ?」

死神「好きというか……どうでしょうね?」

友「……」

死神「なんか怒ってます?」

友「別に……」



79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:49:23.02 ID:uuW9fWR70

死神「炭とー石油ー」

少女「石油!?!?」

死神「え?火を起こすのに必要じゃないんですか?」

少女「どっからそんな物を持ってきたんですか!!!」

死神「油田からに決まってるじゃん」

少女「決まってるじゃん、じゃなくて!!!」


友「よし。準備できたね」

彼「……向こう、手間取ってるな……」

友「もう、良いでしょ」

彼「でも……」

友「今日は私とのデートでしょ?あの子たちは偶然居合わせただけ。違う?」

彼「そうだけど」

友「じゃあ、別に向こうは向こうで楽しんで、私たちは私達で楽しめばいいでしょ?」

彼「まあ、な」

友「ほらほら、お肉やいちゃおう」



80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 20:55:30.81 ID:uuW9fWR70

死神「死神が焼いたピーマンをどうぞ」

少女「なんか食べる気失くすんですけど」

死神「えー?そう?」

少女「はい。お肉、焼けましたよ」

死神「どうもー♪」

少女「……」

死神「……(モグモグ」

少女「……ふふ」

死神「え?」

少女「ごめんなさい……ちょっと、死神がお肉を食べてるのが少しおかしくて……」

死神「ふぉうでふか?」

少女「食べながら喋らないでください」

死神「ほぉううふぇいふるー」

少女「はぁ?」



83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:02:14.06 ID:uuW9fWR70

友「はい、あーん」

彼「あー……うん……うまい」

友「えへへ」

彼「食い終わったら花火でもするか?」

友「うん。やろうやろう♪」

彼「あの子たちも誘う?」

友「……なんで?」

彼「……みんなでやったほうが……」

友「いいじゃん、誘わなくても。何?私と二人じゃつまらないの?」

彼「そういうわけじゃ……」


死神「ふう……お腹いっぱい……」

少女「……血色がよくなりましたね?」

死神「食材を食べることは命を食べることとも同義だから」

少女「へえ、そうなんですか?」

死神「さてと、さくっと片付けて死神の肝試しでもしますか!」



86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:06:18.79 ID:uuW9fWR70

少女「死神の肝試し?」

死神「いやぁ。死神って立場上、もう幽霊とか怖くなくて」

少女「それはまあ、そうでしょうね」

死神「なので、是非とも私を驚かせてほしいなぁ……って」

少女「あ、え?私が驚かせる側なんですか!?」

死神「ええ」

少女「さも、当然みたいな顔をしないでください!!」

死神「でも、確かに少女さん一人では荷が重い……そーだ♪」

少女「……あ、ちょっと、死神さん!?」

死神「すいませーん」

彼「え?」

友「なによ?」

死神「肝試し、一緒にしませんか?」

彼「肝試し?」

友「嫌よ」



89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:10:42.31 ID:uuW9fWR70

死神「まあまあ」

少女「死神さん!!」

死神「なんでしょう?」

少女「邪魔しちゃだめですって」

彼「―――いいよ」

友「はぁ!?」

死神「おおー♪」

友「ちょっと……!!」

彼「まあまあ。友との時間はこの後もいっぱいあるんだし」

友「……っ」

少女「あ……ごめん……」

死神「じゃあ……三人は私を驚かせるために今から向こうの道に入ってもらいます」

彼「向こうって何かあるの?」

死神「古い神社があるんですよね。雰囲気でてていいですよー?」

友「ちょっと、怖いんですけど……」



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:14:56.03 ID:uuW9fWR70

死神「驚かせ方は任せますから。私が神社に着くまでに驚かせてくださいねー」

彼「なんかイメージしていた肝試しとちがうなぁ」

少女「あの、ごめんね?」

彼「いーよ」

友「ほら、早くいこう」

彼「おう」

少女「じゃあ、行ってきます」

死神「頑張ってねー♪」


―――林

友「ねえ、少女」

少女「なに?」

友「貴女は向こうでいいよね?」

少女「え……うん」

彼「一人にさせたら危ないだろ?」

少女「ううん、平気。ありがとう。行ってくるよ」



94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:20:55.89 ID:uuW9fWR70

彼「おい、いいのか?」

友「いいじゃない……それより……」

彼「え?」

友「……ふふ」


少女「あ……そうだ……」

少女「死神さんが通り過ぎたら携帯電話に連絡をしてもらわなきゃ……」

少女「えっと……友の電話番号は……」

携帯電話『御掛けになった電話は電波の届かない―――』

少女「あ、そっか……山だもんね。じゃあ、神社に向かって欲しいって伝えないと」

少女「戻ろう……」


死神「……」

死神「むむ!?」

死神「いまだ!!!」

死神「ズルズル~……ぷはぁ……カップラーメン最高♪」



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:24:13.23 ID:uuW9fWR70

少女「えっと……」

少女「あ……」

友「ん……」

彼「お、い……ん……」

友「好きなくせに……ん……」

彼「ん……」

少女「あ、あ……」

少女(えと……どうしよう……)

少女(邪魔しちゃ……)

友「……!」

少女「……!!」

友「……(ニヤッ」

少女「……っ!?」

友「……ほら、もっと、舌を入れてよぉ」

少女「……邪魔しちゃ……だめ……行こう……」



99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:28:18.22 ID:uuW9fWR70

死神「さてと……そろそろいいかな?」

死神「では、肝試しスタート!!」

死神「ひゃっはー♪」


彼「はぁ……もういいだろ……?」

友「まあ、後でのお楽しみでいっか♪」

彼「まったく……」

友「ふふ……」

ガサガサ……

彼「お……来たか?」

死神「ふんふーん♪」

友「どうするの?」

彼「―――おぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

友「ひぃ!?」

死神「………」

彼「お、動きがとまったぞ?」



102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:32:32.21 ID:uuW9fWR70

死神「―――あなた達」

友「え?」

彼「あ、だめだったか?」

死神「どうして三人じゃないんですか?」

彼「え……?」

死神「……」

友「だって、驚かせるんだったら分散したほうがいいでしょ?」

死神「……なら、貴方達はどうして二人でいるんです?」

友「それは……」

彼「何か危険なのか?」

死神「神社までの道に居てくれたらいいですけど……もし、林の奥に入ってしまうと」

彼「入ってしまうと?」

死神「確実に迷う」

友「そうなの?」

彼「まずいな……とりあえず探しにいこう」



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:36:14.87 ID:uuW9fWR70

死神「……とりあえず私は神社まで行ってみます。二人は迷わないように林の中を探してください」

彼「わかった」

友(なんで、そんなことを……)

死神「いいですか?」

友「わ、わかったわよ」

死神「では……」

彼「携帯も通じないしな。とりあえず探してみよう」

友「ええ」


少女「この辺でいいのかなぁ……」

少女「はぁ……ちょっと不気味……」

少女「怖い……」

少女「……早く来てー」

ガサガサ……

少女「あ……」



109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:42:44.90 ID:uuW9fWR70

彼「おーい、少女ー!!」

友「どこー?」

彼「あ、少し奥の方まで行ってくる」

友「え……大丈夫なの?」

彼「一人にさせたの俺たちだしな。ちょっと行ってくる。そこで待っててくれ」

友「気をつけてよ」

彼「分かってるって」

ガサガサ……

友「はぁ……なによ……あの子のことばっかりじゃない」

友「これは見切りをつけたほうが―――」

―――きゃぁぁあああああ!!!

友「え……!?」

友「今のは……少女の声!?―――ねえ!!彼ー!!今、少女の声が向こうからしたんだけどー!!」

シーン

友「なによー!!聞こえないのー!!!―――ど、どうしよう……」



110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:47:12.31 ID:uuW9fWR70

―――だれかぁぁ!!!

友「ねえ!!呼んでるんだけどー!!!」

シーン

友「な、なによぉ……」

友「……仕方ないわね……」

ガサガサ……

友「どこー?」

少女「あ……こ、ここ……」

友「え……?」

少女「た、たすけ……」

友「崖……!?」

少女「足が滑って……お願い……手を……」

友「……」

少女「あの……早く手を―――いぎぃぃ!!!??」

友「あ、ごめん。暗いから手を踏んじゃった」



111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:47:50.70 ID:LfARPtEE0

友許さん



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:48:12.80 ID:8guDQZxYO

友クズすぎだろwww



119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:49:31.05 ID:dTUx14YlO

安定のゲス友



122: 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2011/08/16(火) 21:50:07.50 ID:UWxioCD10

ひでぇwwwwwwwwwwwww



123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:52:17.30 ID:uuW9fWR70

少女「あ……やめて……」

友「……ふん」

ぐりぐり……

少女「ひぎぃぃいい!!!!」

友「……」

少女「どうして……やめてよぉ……」

友「貴女が惑わせるの……」

少女「え……」

友「彼は貴女のことを気にしてる……それが許せない……」

少女「あ……ごめんなさい……ごめ―――いぐぃぃ!!?」

友「事故死よね?これはあなたの不注意……事故死」

少女「お、ねがい……やめて……」

友「事故死よ?貴女の寿命だもの」

少女「あ……ぎぃ……!?」

友「―――落ちちゃえ」



125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:53:49.96 ID:vrH7nRzJ0

死神早く来て!



126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:53:51.91 ID:dTUx14YlO

これは本当の友じゃないんだよ!
きっと偽者だよ!!



127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:53:53.56 ID:8guDQZxYO

ヤンデレ・・・?



129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:56:03.02 ID:uuW9fWR70

ちょっとCMいきまーす



132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 21:59:18.15 ID:8guDQZxYO

ろーっこーおろ~しに~さーぁっそーとー♪

死神「六甲の!」

少女「おいしい水!」


はいCM終わり早くしろ



136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:03:29.56 ID:uuW9fWR70

少女「し、んゆう……だよね……?」

友「―――親友……?」

少女「わ、たし……は……」

ぐり……!

少女「はぅ!?」

友「私の彼氏を誘惑しておいて……親友なんて言わないで」

少女「ゆう、わく……なんて……」

友「私が好きだってこと知ってたくせに……彼のことが好きになったとか相談してきたじゃない」

少女「そ、それは……友ちゃんがすきってこと……しら、なくて……!」

友「ふん」

少女「―――あぅぅう!!?」

友「落ちちゃえ……落ちちゃえ……落ちろ!!!」

―――ダンッ!!

少女「―――きゃぁあああああああああああ!!!!!!」

友「………ふふ………落ちちゃった……可愛そう……」



144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:08:15.38 ID:uuW9fWR70

友「……戻ろう」

少女「友ちゃん……」

友「え……?」

少女「親友だって……思ってたのに」

友「え……?いま、え?」

少女「……」

死神「いったー。まさか最後に踏みつけてくるとは思わなかった」

友「え?なに?なに??」

死神「いやぁ。実はこれ、貴女を試すものだったんですよね」

友「は……?」

死神「いえね。少女さんと初めてあったとき「親友が好きな人と付き合った」って聞かされた時から、ちょっと思うところがあったんですよね」

友「な、にを……いってるの……?」

死神「もしかしたら不運な偶然かもしれない、私も少女さんもそう信じてたけど……結果はご覧のありさま」

友「なによ……!!なにがしたいわけ!?」

少女「……友ちゃん」



145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:08:26.88 ID:dTUx14YlO

末恐ろしい子……!



147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:11:04.05 ID:Z69BzGesO

死神sugeeeeeeee



149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:12:58.73 ID:dTUx14YlO

何が何だか分からない



150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:13:15.50 ID:uuW9fWR70

死神「どうですか?彼さん、こんな怖い女性とお付き合いできます?」

友「え……?」

彼「お前……」

友「な、なによ……」

彼「全部、見てた」

友「……!?」

彼「最低だな……信じられない。―――人殺しじゃねえか」

友「違う!!?だって、この子が!!!」

少女「……」

死神「さてと……」

友「ひぃぃいいいい!!!!!あ、あのときのガイコツ……!?!?」

死神「貴女の魂、頂きましょう」

友「な、なんでよ!?!?!貴女、誰なの!!?」

死神「死神ですよ……貴女見たいな汚い魂なんて一文の価値もないですけど……生かしておく価値もないですし」

友「しにが、み……!?」



151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:13:48.03 ID:LfARPtEE0

死神イケメン



152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:13:50.32 ID:vrH7nRzJ0

死神カッケェ



154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:14:37.72 ID:AfaUjGzz0

 *     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +
     〈_} )   |
        /    ! +    。     +    +     *
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:15:51.15 ID:19VpHuCg0

僕は神山満月ちゃん!



161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:17:59.82 ID:uuW9fWR70

死神「ガイコツが怖いなら……」

友「え……?」

死神「少女さんの姿がいいですか?―――それとも大好きな人の姿がいいですか?」

友「ひぃぃいいい!?!?」

死神「まあ、仕事柄こうして変装しないといけないときもあるので……ふふ」

友「やめてぇ……その鎌はなによぉ……」

死神「魂を狩るんじゃないですか……分かりません?」

友「たま、しい……」

死神「ええ……」

友「やめて……ゆるしてぇ……」

死神「謝る相手が違いません?」

友「は……!?」

少女「……」

友「ゆるして!!!おねがい!!!もう、こんなことしないから!!!」

死神「どうします?少女さんがやめてほしいっていうなら、やめます。ただし、代わりに少女さんの魂を頂きますけど」



164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:19:21.41 ID:Z69BzGesO

死神ェ…



165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:20:25.23 ID:8guDQZxYO

死神ちゃんマジ死神



168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:22:15.59 ID:uuW9fWR70

友「え……!?」

死神「当然です。手ぶらで帰るわけにはいきませんから」

少女「……」

友「……お、おねがい!!少女!!!私を助けて!!!」

彼「お前……!」

少女「……友ちゃん」

友「私、まだ死にたくないの!!」

少女「……」

友「お願い!!ゆるしてよぉ!!!」

死神「うふふふ……」

友「な、なによ!?」

死神「あなた……今、何を口走ったか気づいてます?」

友「え……?」

死神「友達に……それも貴女みたいな屑を親友だと想ってくれた人に『死んでください』って言ったんですよ?」

友「な……!?!」



174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:26:18.10 ID:uuW9fWR70

彼「……最低だな……マジで」

少女「……」

友「ち、ちがう……」

死神「ふふふ。さて、少女さん。どうしますか?」

友「ちがう!!ちがう!!!私はそんなつもりでいってない!!!!よく意味がわからなかっただけで!!!」

少女「……」

死神「私的には綺麗な少女さんの魂のほうがいいんですけどね」

友「やめて!!おねがいだから!!!」

少女「―――友ちゃん」

友「な、なに……!?」

少女「そんなに死にたくない?」

友「う、うん!!うん!!」

少女「そっか……」

友「許して……くれるの……?」

少女「うん。友ちゃんは私の親友だもん。許してあげるよ」



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:26:52.76 ID:dd4a7k7F0

少女マジ天使



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:30:15.49 ID:PCvY/kjH0

少女おまえってやつは…



182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:32:09.73 ID:uuW9fWR70

友「少女―――ありがとう……」

少女「じゃあ、死神さん」

死神「はい」

少女「―――この友ちゃんの魂を奪ってあげてください」

友「え……」

死神「畏まりました♪」

友「ちょっと、嘘でしょ……!?やめてよ!?許してくれるっていったじゃない!!!」

少女「許したよ?二回も私を殺そうとしたことなんて、許してあげるよ?」

友「だったら……!?!」

少女「―――許したけど、死神さんには友ちゃんの魂を取ってもらわなきゃ。だって、また私みたいな目に遭う子が出てくるかもしれないでしょ?」

友「な、なにを……!?」

少女「そんなの嫌だもん。親友に崖から落とされるなんて、私だけで十分だもん」

友「やめてよぉ!!そんなこといわないで!!!」

死神「―――じゃ、いきますねえ」

友「やめて!!!!やめて!!!!やめ――――ぐぇ!?」



183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:32:39.23 ID:LfARPtEE0

まさかの



196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:37:53.30 ID:uuW9fWR70

死神「はい、採取完了」

彼「……もう死んでるのか?」

死神「はい」

彼「そうか……一先ず救急車を呼ぼう……」

死神「とりあえず心臓麻痺ってことで終わると思うから、安心して」

少女「うん……」

死神「さてと、帰ろうかな」

少女「あれ……?」

死神「なに?」

少女「私の命は……?」

死神「またの機会で。―――もう魂は回収しましたから」

少女「そうなの?」

死神「下級死神なんでいっぱい持てないんですよねぇ」

少女「そうですか……」

死神「ではではー♪―――楽しかったですよー少女さん♪」



198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:39:32.86 ID:hfXsP8eq0

死に神ちゃんマジ死神



199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:39:55.39 ID:dd4a7k7F0

死神イケメソ



206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:42:56.36 ID:uuW9fWR70

少女「……」

彼「……」

少女「あの……後のことは私に任せてくれないかな?」

彼「君はどうするの?」

少女「救急隊の人とかにきっと話を訊かれると思うし」

彼「そ、うか……」

少女「ごめんね?迷惑かけて……それにこんな怖い目にも……」

彼「……」

少女「―――お願い……もう、行って……」

彼「分かった……じゃあ、頼むよ」

少女「うん……」

少女「はぁ……」



216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:47:48.38 ID:uuW9fWR70

―――キャンプ場

死神「これと……あと、これもー。シーフードヌードルは至高ですしね♪」

彼「……」

死神「ん?あーどうも」

彼「何してんだ?」

死神「ちょっと、カップラーメンを持って帰ろうと思って」

彼「それ、あの子が買った奴だろ?」

死神「だからですよ。もったいないじゃないですか」

彼「はぁ……」

死神「それより、貴方こそどうしてここに?少女さんのお傍に居てあげたほうが……」

彼「そんなの無理に決まってるだろ。少女は俺の彼女を殺したんだぞ?」

死神「ま、それもそうか」

彼「俺に出来るのは……片付けをして、少女と一緒に下山してやることぐらいだ」

死神「ほうほう……優しいですね」

彼「早く帰れ」



222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:52:40.56 ID:uuW9fWR70

―――数時間後

彼「お帰り」

少女「待っていてくれたんですか?」

彼「うん。流石にこの荷物を一人じゃ運べないから」

少女「持って帰ることもできないと思いますけど……」

彼「それなら大丈夫。結構荷物を減らしてくれた奴がいるから」

少女「え……あ……」

彼「じゃあ、下りようか」

少女「はい……」

彼「……悪かった」

少女「え……」

彼「俺がもっと気を配っていれば……きっと」

少女「そんな……私のほうこそ……」

彼「……これで会うのは最後にしよう。もう会わない方がいいと思うから」

少女「……はい……そう、ですね……」



231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 22:57:14.59 ID:uuW9fWR70

―――死神界

死神「ただいまー」

上級死神「おー帰ってきたか」

死神「これ、今回の魂です」

上級死神「うわ!ばっちぃ!なんだ、これ!?」

死神「犯罪者の魂なんで」

上級死神「アホか!!!」

ブン!ビチャ!

死神「うわぁぁぁ!!!!!汚物が顔に!!?」

上級死神「もっと綺麗な魂じゃないと意味ないでしょうが!!!」

死神「うえぇ……臭い……吐きそう……牛乳を拭いた後の雑巾みたいな……おえぇ」

上級死神「はい。やり直し!もっかい、行ってくる!!」

死神「えぇー?!!?」

上級死神「ほらほら。誰だっけ?あの少女とかいう子の魂とかいいじゃないの。早くいく!!」

死神「ひえぇぇぇ!?」



253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 23:05:33.04 ID:uuW9fWR70

―――翌日 少女 自宅

少女「はぁ……メモリー……消去っと」

少女「貯金もないし……遊びにいけないし……どうしようかなぁ」

少女「はぁ……死んだ方がマシだったかも」

死神「マジで!?」

少女「きゃぁああああ!!?!!?」

死神「いやぁ、それなら話が早いなぁ。―――では、早速―――お前の命を頂く」

少女「いやいやいや!!!!いきなり、なんですかぁ!?」

死神「だって……貴女の魂じゃないと怒られるんですもん」

少女「はぁ?」

死神「でも……同意を得ないと……私的には気分が悪いですし……あ、何か希望とかあります?死ぬ前に願いを叶えるよ?」

少女「―――じゃあ、私の親友になってくれませんか?ずっと……私が死ぬまで」

死神「それって……あなたの寿命が来るまでってことですか?!それは……あのぉ……」

少女「はいはい。願いを叶えてくださいよ。まずは、夏休みのしおりでも作りましょうか?」

死神「はぁ……じゃあ、よろしくお願いしますね?―――これから、死ぬまで♪」
                                                    おしまい



260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 23:07:00.57 ID:hfXsP8eq0

おつ
面白かったよ



267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 23:07:44.07 ID:DddtI8m30

おつー(´・ω・` )
死神ちゃんかわいい



290:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 23:24:14.04 ID:Fpaz+KQL0

>>1おつ
面白かった



291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 23:24:53.64 ID:uuW9fWR70

書き終わってから思ったけど

少女「私の魂を奪って」

死神「―――分かりました」

ザク

友「ぐぇ」

死神「……間違っちゃった♪」


的な展開のほうがよかったな
少女もなんか悪者っぽくなったし



292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/16(火) 23:27:06.39 ID:85o55dn40

>>1乙!
面白かった!



満月をさがして 1 (りぼんマスコットコミックス (1380))満月をさがして 2 (りぼんマスコットコミックス (1408))満月をさがして 3 (りぼんマスコットコミックス (1445))満月をさがして 4 (りぼんマスコットコミックス (1483))満月をさがして 5 (りぼんマスコットコミックス (1514))満月をさがして 6 (りぼんマスコットコミックス (1542))満月をさがして 7 (りぼんマスコットコミックス (1549))
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          • 1.
          • 2011年08月17日 07:50
          • 死神がエルシィで再生された
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月17日 08:11
          • 友ざまああああああああああ
          • 3. 名無し
          • 2011年08月17日 10:25
          • 雰囲気がなんか恐い
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月17日 11:53
          • どんな理由、展開があろうとも、ここで友を殺すよう促した少女を俺は許さない。
            全くざまぁとは思えなかったわ。
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月17日 12:26
          • なんかなあ
          • 6. 名無し
          • 2011年08月17日 14:31
          • 許さないだとかなんだとか言ってるけど
            実際あんな立場だったら殺すだろ
            自分を殺そうとした相手許すとかはキチガイ

            他人の不幸で飯が上手い!
          • 7.
          • 2011年08月17日 15:36
          • これは…うーん
          • 8. 名無し
          • 2011年08月17日 16:41
          • 死神が全員ぶっ殺すオチだったら良かったな
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月17日 17:44
          • 少女の考え方はサイコパスのソレそのものだからな.
          • 10. 名無し
          • 2011年08月18日 00:04
          • CMワロタ
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月18日 02:08
          • あんな友は友ではない。
            ただの下水以下の存在。
            少女と死神良くやった。
          • 12. VIP名無し
          • 2011年08月18日 11:15
          • 実際にあったら友は殺人未遂だな。
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月19日 12:32
          • 友本気でざまぁ
            完全にスッキリとはいかないけど
            友死んでよかった 屑過ぎるもん
            面白かった
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月19日 18:03
          • アホくさ
          • 15. 不動ナツキ
          • 2011年08月19日 22:34
          • 5 流石だね^ ^
            死神も苦労するもんなんだな……;
            僕も友達がほしいze((キラッ☆www
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2011年08月21日 17:41
          • 元友のタマシイ奪わせた少女にも引いたわ
            リアルならそうするかもしれないが・・
            この中の誰とも友達にはなれそうにないな
          • 17. あ
          • 2011年08月21日 17:59
          • 3 面白かったけど
            友の魂は奪っちゃダメだろ
            確かに友は少女に酷いことしたけど
            だからって殺すかなぁ……
            しかもラストは友殺したのに自分は死神と親友になってこれからよろしくね、とか

            ちょっと納得いかないわ
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年01月23日 04:32
          • ここで少女批判してる人はきれいごとを盾に自分の手を汚すことを恐れてるだけの臆病者
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年04月17日 22:58
          • ずいぶん前のだけど面白かった。

            間違っちゃった☆ よりかは、少女ちゃんに黒いとこがあってくれてよかったと思う。
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年12月08日 09:23
          • 漫画の1巻の1話って感じ
            もっと読みたくなる

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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